検温の時間が終わり、解散となった時、野間は小林に声をかけた。
「おはようございます。」
小林は予想していたかのように、落ち着いた声で応えた。
「おはようございます。」
「 グループワークに参加を希望していただきありがとうございました 。」
「いいえ。いいリハビリですね。私も頑張ります。」
そう言って、一礼し立ち去った。
「おはようございます。」
小林は予想していたかのように、落ち着いた声で応えた。
「おはようございます。」
「
「いいえ。いいリハビリですね。私も頑張ります。」
そう言って、一礼し立ち去った。
優等生のような回答。しかし、感情がこもっていない。用意していたセリフを読んだだけのような、そんな印象を持った。
結局、グループワークの参加患者は7人。
まあ最初だからこんなものだろう、 ということでこれ以上増やさず実施することになった。
まあ最初だからこんなものだろう、
第1回目は、野間が担当して全体のオリエンテーションと、 グループづくりのための自己紹介やアイスブレークとして簡単なレ クリエーションを行う。
グループは、「クローズ」で行うため、病棟ではなく、 小会議室を借りて行っている。
ちなみに、「クローズ」は決まった参加者で限定して行う形式のもので、「オープン」は誰でも途中参加できる形式を言う。「クローズ」は、決まった人だけで継続的に話すので、 個人的な話をしやすくなる。 不安や悩みを吐露するにはクローズグループである必要がある。 そのために、場所も閉鎖した空間とする。
当日、師長と野間の二人でのぞむ。星原や他のスタッフメンバーも参加を希望したが、スタッフが多数になってしまうと、参加患者が委縮し発言しにくくなるため、野間は断った。
患者の参加は6名。しかし肝心の小林がいない。
同席している師長も理由は分からないとのことなので、野間がPHSで病棟に電話した。
電話に出たナースによると、小林は、 体調が悪いので欠席すると言ってきたらしい。
患者の参加は6名。しかし肝心の小林がいない。
同席している師長も理由は分からないとのことなので、野間がPHSで病棟に電話した。
電話に出たナースによると、小林は、
野間は、やはりという気もしながら残念と肩を落とした。しかし、 だから中止というわけにも行かず、会を進めることにした。
師長の演説の後、まずは、このグループを「一歩の会」 と命名すると皆の話し合いで決めた。
自己紹介では、流暢に話す者や、 緊張した様子で直立不動で話す者、 ボソボソと小声の者などさまざま。
最後に、ミニゲームをした。緊張した患者にも笑顔が見られて、 野間はひとまずホッとした。
自己紹介では、流暢に話す者や、
最後に、ミニゲームをした。緊張した患者にも笑顔が見られて、
楽しいと感じることは、継続して参加するための、 当初の動機づけの1つとなる。
(つづく)
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