勉強すると、確かに精神科医療に大きな問題を投げかけた一冊であることを知りました。
内容的には、“衝撃的”の一言でした。活字ですら、目をそむけたくなるような事実。
私はすでに精神科病院で働いていましたが、精神保健福祉士ではなく、あまり病棟に入る機会もありませんでしたから、最初に読んだときは、確かに精神科病院に対する恐怖を感じました。
ただ、この本の出版は、1981年です。「現在では、もう改革されてこんなひどい病院は無い」という人もいるようで、それに対して「ここに書かれている危険性は今も変わらない」と主張する人もいます。
私も基本的には後者の意見の側に立ちますが、加えて、私がこの本を貴重と思うのは別の理由があります。
それは、現在入院している長期入院患者さんたちがそのような精神科病院での処遇を経験した可能性がある点です。その意味で、ここに書かれている内容は“まだ生きている”と思います。
ぜひ、精神保健福祉士を目指す人には読んでいただきたい一冊です。
※ 精神保健福祉士教員です。
読んでいただきありがとうございました。
読んでいただきありがとうございました。