2013年1月29日火曜日

推薦図書:バイステック著『ケースワークの原則』


 この本を最初に目にしたのは、専門学校の先生から、授業以外の勉強会として文献講読を提案していただいた時でした。
 
 先生は、「教科書だけでは十分ではない。もっと踏み込んで学ぶべき」として入門的に紹介してくださいました。

 私たちは、章ごとに担当を決め、レジュメを作ってきて発表し、疑問点を出し合って議論していきました。
 議論はいつも活発でした。
 「ここにこう書いてあるけど理解できない」「ここはこうじゃないのかなぁ」「いや違う。ここで言っているのはこういうことじゃないかと思う」
 書かれてあることが正しいということを前提に読むのではなく、時には批判的に読みこんでいき議論する。
 そうして、最後には書かれてあることに納得してしまいます。
 納得した時、感動することさえ私には珍しいことではありませんでした。

 本は読んだことはなくても、教科書には必ず載っていますから、ほとんどの精神保健福祉士はこの著者の名前を知っています。それほど有名なのです。
 けど、教科書にかかれてある概要しか知らない人も少なくありません。それだけでは不十分です。
 ちゃんと一冊読むべきです。手元に置いて、読み返していくべきだと思います。
 私自身の精神保健福祉士としての実践を振り返っていくと、この本に如何に影響を受けていたかを実感します。

 精神保健福祉士になるための入門書としては最適な本だと思います。ぜひご一読ください。