まただ。野間は、新任研修の時の再現にがっくりとした。
前回は、最後は諦めたが、成宮先生の手前、 今回はそうはいかない。
前回は、最後は諦めたが、成宮先生の手前、
隣に立ったまま、「明日も晴れるといいですね。」「 朝晩はやっぱり冷えますよね」「 風邪をひかないようにしないといけませんよね」などなど。 野間は、思いつくままに話しかけた。
しかし、反応はない。
しかし、反応はない。
話しかけて無視されることほど辛いことはない。 いたたまれない気持ちになる。
野間は、どんどん意気消沈していき、 早くこの場を去りたい気持ちが強くなっていく。
そこを振り絞って、 場の雰囲気を変えるために冗談を言ってみよう。 それでだめなら今日は退散だな。
野間はそう思って、半分諦めながら冗談を言う材料をさがす。 すると、窓の外に近くの銭湯の煙突が見える。野間は、 これでいいかぁと決めた。
野間は、どんどん意気消沈していき、
そこを振り絞って、
野間はそう思って、半分諦めながら冗談を言う材料をさがす。
「あっ。銭湯の煙突から狼煙が上がっていますね。 何の暗号でしょうね。」
冗談っぽく言った。
すると、山田がビクッとした。 野間がその反応に驚いて見ていると、 ゆっくり顔を向け怯えた表情で小さな声で言った。
「あっあんた、分かるのかい?」
「えっ?! えっと。・・・。はい。分かります。」
冗談っぽく言った。
すると、山田がビクッとした。
「あっあんた、分かるのかい?」
「えっ?! えっと。・・・。はい。分かります。」
野間は、もちろん、よく分からなかったのだが、 何かのきっかけがつかめたかもと思い、 話しを合わせることにした。
山田は、少し怪訝そうな顔をしながらじっと野間を見ている。
野間も自信有りげな表情を造って、その視線に耐えていた。
しばらくして、山田が口を開いた。
「あんた新人だろ?」
「はい。新人です。」
「そうだろう。見りゃあ分かるよ。俺は40年だ。」
「40年?」
「ああ。スパイになって、もう40年が経っちまった。へへへ。」 そう言って不敵に笑った。
野間も自信有りげな表情を造って、その視線に耐えていた。
しばらくして、山田が口を開いた。
「あんた新人だろ?」
「はい。新人です。」
「そうだろう。見りゃあ分かるよ。俺は40年だ。」
「40年?」
「ああ。スパイになって、もう40年が経っちまった。へへへ。」
(つづく)
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