結局、その日の夕方まで捕まらなかった。しょうがないので、 帰宅前に立ち寄る医局前で待つことにした。
待っていると、ゆうゆうと山崎先生があらわれた。
「おっ。野間君じゃないですか。どうしたの?」
白々しいと思いながらも、そこには触れずに野間は答えた。
「いや。あの。病棟でのグループワークのことですが。」
「おおっ! そうだったな。」
わざとらしいオーバーリアクション。
「そのことは明日にしてよ。今日は、忙しかったんだよねぇ。 あはっあはっ!」
待っていると、ゆうゆうと山崎先生があらわれた。
「おっ。野間君じゃないですか。どうしたの?」
白々しいと思いながらも、そこには触れずに野間は答えた。
「いや。あの。病棟でのグループワークのことですが。」
「おおっ! そうだったな。」
わざとらしいオーバーリアクション。
「そのことは明日にしてよ。今日は、忙しかったんだよねぇ。
病棟にも来ずに何が忙しかったのやら。しかし、その証拠もない。逃げてるんじゃないかと迫っても、それを認めるわけもない。
野間は、しょうがないので、その場は諦めた。
野間は、しょうがないので、その場は諦めた。
しかし、次の日も、その次の日も、またその次の日も同じだった。
「腹が痛い」「研修に行く」「家で飼ってる亀が危篤」などなど、 帰り際は、様々な理由をつけて帰ってしまう。
しかも、ペットまで理由に入れられると、 他にも際限なく理由は出てきそうだ。
かといって、日中にどこにいるのか分からない。
「腹が痛い」「研修に行く」「家で飼ってる亀が危篤」などなど、
しかも、ペットまで理由に入れられると、
かといって、日中にどこにいるのか分からない。
野間は、さては、 さぼって院外に出ているんじゃないだろうかと思った。
そこで、先輩に聞くと、「院内にいるわよ。」と即答。
「あれ? 先輩は知っているんですか? 山崎先生にがどこに隠れているのか。」
びっくりして聞くと。
「そりゃ知ってるわよ。みんな苦労するんだから。あのウナギ犬。 あの室長だってそうだったのよ。」
にこにこと楽しそうに言った。野間は、 ダメだろうとは思いながら、一応聞いてみた。
「先輩。場所を教えてくれたりは。。。」
先輩はニヤリと笑った。
「。。。しないですね。はい。了解です。」
「ただし、ヒントはあげるわよ。いい?」
「あっ。はい。お願いします。」
「では、迷える子羊よ。室長語録を授けよう。 しかとお聞きなさい。えへん。」
先輩は、うやうやしく一呼吸おいてから話した。
「木を隠すなら森へ」
そこで、先輩に聞くと、「院内にいるわよ。」と即答。
「あれ? 先輩は知っているんですか? 山崎先生にがどこに隠れているのか。」
びっくりして聞くと。
「そりゃ知ってるわよ。みんな苦労するんだから。あのウナギ犬。
にこにこと楽しそうに言った。野間は、
「先輩。場所を教えてくれたりは。。。」
先輩はニヤリと笑った。
「。。。しないですね。はい。了解です。」
「ただし、ヒントはあげるわよ。いい?」
「あっ。はい。お願いします。」
「では、迷える子羊よ。室長語録を授けよう。
先輩は、うやうやしく一呼吸おいてから話した。
「木を隠すなら森へ」
あれ?野間は、やはりよくわらない。そこで、 本題から外れるが疑問をぶつけてみた。
「ちょっと聞いてもいいですか?」
「何よぉ。ヒントはあげたでしょ!」
「あっ。いやいやそのことじゃなくて。純粋な疑問なんですが、 先輩はなぜ直接答えを教えてくれないんですか? いや文句ではなくて純粋な疑問です。」
怒るかなっと思ったが、先輩は冷静に答えてくれた。
「それはね。答えを教えるのは簡単だけど、 簡単なものって中身がスカスカなのよね。」
「中身がスカスカ、ですかぁ」
「そうそう。スカスカ。精神保健福祉士って悩むのが仕事、 みたいなところがあるでしょ。だから、単に答えを教えるのは、 スカスカ指導ってことになるのよ。なんだか、すかしっ屁みたいよね。 すかしっ屁ってさぁ、した方は気持ちいいのよね。うふふ。 室長が言ってたわ。やだぁ。」
自分で言っといて、恥ずかしいのかくねくねしだした。
「ちょっと聞いてもいいですか?」
「何よぉ。ヒントはあげたでしょ!」
「あっ。いやいやそのことじゃなくて。純粋な疑問なんですが、
怒るかなっと思ったが、先輩は冷静に答えてくれた。
「それはね。答えを教えるのは簡単だけど、
「中身がスカスカ、ですかぁ」
「そうそう。スカスカ。精神保健福祉士って悩むのが仕事、
自分で言っといて、恥ずかしいのかくねくねしだした。
野間は、それを聞いて、分かったような分からないような。 けどまあ、単に面白がっているわけではないのだとは思った。
そう思っていると、先輩が「もちろん。 野間君の反応が面白いっていうのもちょっとはあるかもね。 ちょっとはねぇ。私も人間だからさ。」と言った。
そう思っていると、先輩が「もちろん。
野間は、真面目に言おうとしているが、 目が笑ってしまっている先輩を見て、絶対「ちょっと」じゃないな、 と思った。
(つづく)
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